2012年衆議院選挙 マニフェスト評価(市民社会)
※各党の評価結果詳細は上記表をクリックしてください。
【 評価の視点 】 |
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言論NPOは、今後日本社会を維持するためには、政府の役割に加え、市民社会の役割が重要になると考える。 これまで、歴代政権は、少子高齢化が進む中、政府のサービス機能の強化に加え、市民による助け合いやNPOが重要であると掲げてきた。この点について異論はないが、これだけでは不十分であると考える。すなわち、人々が政府に依存的になったり、受け身にならず、より積極的に社会課題に関心を持ち、その解決に参加することは、単に社会サービスの不足を補うというのではなく、人々が有権者、納税者、消費者として自立した主体になり、政治や経済活動の基礎となる市民社会を強化する上で肝要であると考える。 今、先進諸国では、ボランティアやインターンあるいはフルタイムの仕事として、社会的課題の解決に挑もうとする人々が、知識層を中心に増加傾向を示している。最近では日本でも若い層を中心に広がりつつある。こうした潮流を捉え、我が国の市民による社会貢献活動をどのように育んでいくのかということは、社会の基礎を強化する意味で重要な論点である。 本論では、日本の政党が、我が国の市民社会とその課題をどのように認識し、それを政策理念や施策にどのように反映しているのかを探る。 具体的には以下を評価の視点とした。 ①市民(国民、住民等)が、社会サービスの受益者としてだけではなく、国づくりの担い手の一員として位置づけられているか。 ②民の参加の受け皿となる種々の非営利組織の役割を明らかにしているか。 ③非営利組織の基盤強化や信頼性の向上を課題として認識しているか。 ④行政依存体質や質の低下を招く支援策を講じていないか。 |
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【 マニフェストをどう読むか/田中弥生氏(大学評価・学位授与機構准教授、日本NPO学会会長) 】 |
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工藤:田中さん、私たちは「市民社会」という形で選挙のマニフェストの評価をしようと思っているのですが、この市民社会を評価するとき、どのようなことに気をつけて評価していますか。 |
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