2012年衆議院選挙 マニフェスト評価(日本維新の会・一票の格差などの政治改革)

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■形式要件についての評価(6点/40点)  

 日本維新の会のマニフェストは「骨太2013-2016」と題した箇条書きの項目の羅列があるだけだが、これに沿って政治・行政改革・統治機構の運営について評価する。
まず、現状制度について「政治の不安、地域の不安、公民に負担を求める際に自らの身を切る姿勢の欠如」との認識を示している。しかし、この認識からどのように政策を策定し、実現するのか、政策の上位概念である理念や目的として「国家のシステムを賢く強くする」と書かれてはいるものの、どのような国家を目指しているのか、何もわからない。
 次に、個別政策として、具体的に目標が掲げられているのは「議員報酬3割カット」、「議員定数3割から5割削減」のみであり、他に目標は掲げられていない。また、個別政策について達成時期や財源の裏付けは明示されていない。さらに、目標実現に向けた工程は示されず、政策の手段として「人事権・予算編成権・組織編成権の内閣への一元化」、「自治体首長と参議院議員の兼職禁止規定をなくす」ことが挙げられているが、具体的なことは言及されておらず、体系的にどう実現していくのか全く示されていない。
 今回の選挙は違憲状態で行われる異例の選挙となり、次期国会では定数是正も含めた抜本的な制度改革が求められているが、維新の示す骨太2012‐2016には一票の格差の是正を含む、定数是正は3割から5割削減と記載されているが、どういう風に実現していくのか、何も言及されていない。

 なお企業団体献金の禁止と並行して、個人献金を促す制度を導入する旨記載さているが、どのような制度をいつ導入するのか、何ら記載されていない。

 

 

■実質要件についての評価(0点/30点)

 維新が示す「骨太2012-2016」には、「国家のシステムを賢く強くする」という抽象的な理念しかなく、そこから導かれる課題抽出や課題解決の方法が妥当かどうか判断できない。また、各政策の上位概念である理念や目的は掲げられていないために、政策の課題の抽出や課題の解決が妥当か判断できない。

 政策実行の体制やガバナンス、指導性や責任について明示されている政策もなく判断できない。

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