2012年衆議院選挙 マニフェスト評価(日本維新の会・地方分権)

  hyouka_2.jpg

■形式要件についての評価(14点/40点)  

 基本方針の前に「理念・実現のための大きな枠組み」との段落の中で、中央集権型国家から地方分権型国家移行へ向け、国の役割の明確化、財源の問題、自己責任の明確化など、党派として着目している地方分権に関する論点が明示されている。
 基本方針の最後に「道州制が最終形」と掲げ、条例の上書き権(憲法94条の改正)や地方財政計画・地方交付税制度の廃止、消費税の地方税化など、地方が求めている権限・財源の移譲に関する記述がされている。しかし、消費税の多くは社会保障費に使われているが、代替財源が明示されていない。また、消費税を地方税化することでおきる、地方自治体間での税の偏在についてどのように対応するかも定かではない。また、これらの政策の達成時期について記述がない。

 憲法改正など極めて慎重かつ手続き的にも段階を踏んで取り扱うべき内容まで基本方針に具体的に記述しているが、その工程について詳細には記載されていない。

 

 

■実質要件についての評価(26点/30点)

 地方分権型国家への移行を大胆に打ち出して、現時点で考えられる課題を網羅している点は高く評価できる。体系という点では未整理な部分も見受けられるが、政策としての網羅性は十分であり、内容もある。ただし、形式要件の評価でも記述したとおり、憲法改正等手続き的にも困難をともなう施策を、実際に政権を奪取した場合に本当に実行に移せるかどうか疑問が残る。

 また、ここまで詰めておきながら、自治基盤の脆弱な小規模町村への対応が全く視野に入っていない点、及び現時点で懸案となっている国の地方機関の移譲について触れていないことは減点となる。

マニフェスト評価・地方分権の一覧に戻る

 

言論NPOについて

日本のメディアや言論のあり方に疑問を感じた多くの有識者が、日本の主要課題に対して建設的な議論や対案を提案できる新しい非営利のメディア、言論の舞台をつくろうと活動を始めた認定NPO法人です。
⇒詳細はこちら

▼参加したい方はこちら


▼言論NPOのツイートはこちら

▼お問い合わせはこちら

候補者アンケート「あなたは政治家として何を実現しますか」結果公表

2012年衆議院選挙 立候補者アンケート

現在、政党政治への不信感が募り、有権者がどの政党を選べばよいのか判断できなくなっています。そうした中で、候補者の皆様がどのような課題認識を持ち、いかなる政策に取り組もうとしているのか。1500人の立候補者全員にアンケートを送付し、789名の方からご回答いただきました。その結果を、各選挙区別、比例別(比例単立候補者)に公開いたします。下記の日本地図から、ご自身の選挙区を選択してください。

⇒実施したアンケートはこちら

  北海道
 
        青森  
      秋田 岩手
      山形 宮城
石川 富山 新潟 福島
長崎 佐賀 福岡   山口 島根 鳥取 兵庫 京都 滋賀 福井 長野 群馬 栃木 茨城  
  熊本 大分   広島 岡山 大阪 奈良 岐阜 山梨 埼玉 千葉
  鹿児島 宮崎           和歌山 三重 愛知 静岡 神奈川 東京
          愛媛 香川
沖縄         高知 徳島



比例区のアンケート結果はこちら

100706_00.jpg北海道ブロック / 東北ブロック / 北関東ブロック
南関東ブロック / 東京ブロック / 北陸信越ブロック
東海ブロック / 近畿ブロック / 中国ブロック
四国ブロック / 九州ブロック