2012年衆議院選挙 マニフェスト評価(日本維新の会・原発・エネルギー)

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■形式要件についての評価(11点/40点)  

 「原発の不安、エネルギー需給の不安」という現状認識のもと、「エネルギー供給体制を賢く強くする」という理念を掲げている。この理念を実現するための目標として掲げられているのは「原発政策のルール、メカニズムを変える」、「脱原発依存」、「最小のエネルギー供給力で最大のパフォーマンスを上げる」であるが、それぞれの内容についての説明はキーワードのみであり、詳細な内容は不明である。達成時期としては、マニフェストには「既設原子炉による原子力発電は2030年代までにフェードアウト」とある。ただし、この項目をめぐっては維新執行部の発言が二転三転しているので、ここでは達成時期を示していないものとして扱う(0点/8点)。そして、財源についての言及はない(0点/7点)。政策手段としては、ルールの厳格化、電力市場の自由化、発送電分離などを掲げているが、これらがどのように「賢く強く」することにつながるのか示されていない。また、環境関連についての言及はない。

 

 

■実質要件についての評価(0点/30点)

 「発送電分離」、「電力市場の自由化」などのようにキーワードを掲げるだけで、それをいかにして進めるか、という視点は全くない。このように政策がキーワード、短文の羅列であって、具体的アクション、成果が読み手にとってイメージできないものになっている。それゆえにエネルギー政策群と他の政策群との整合性、矛盾の可能性や程度について読み取れるほどの情報量がないために総合的判断もできない。また、環境問題についてはそもそも言及がない。さらに、結果としてフェードアウトするなどの表現が示すように政策から成果に至るまでのプロセスの説明が抜け落ちていて、ガバナンスや責任の所在も不明確になっている。また、最大の問題としては、原発をめぐる方針について党内において明確なコンセンサスが得られていないことであろう。

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