2012年衆議院選挙 マニフェスト評価(日本未来の党・社会保障)

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■形式要件についての評価(5点/40点)  

マニフェストのポイント
①子ども一人当たり年31万2,000円の手当支給(中学卒業まで)。
②高校授業料無償化などの堅持。
③非正規社員の正規化の促進。
④税を財源とする最低保障年金と所得比例年金の構築により年金制度の一元化を図る
⑤国民皆保険を堅持し、医療保険制度の一元化を目指す。
⑥後期高齢者医療制度は廃止する。

 未来の党のマニフェストの特徴は、子ども1人当たり31万2000円の手当、年金制度一元化、後期高齢者廃止など2009年民主党マニフェストの政策がほぼそのまま列挙されていることである。その理念は、「子どもたちが「この国に生まれてよかった」と思える社会の実現」とされている。
 これは、民主党政権のなかで、実現しなかったものであり、その政策を提示するのであれば、民主党政権ではできなかったが、未来の党であれば実現できるという納得のいく説明が必要である。しかし、そうした説明はマニフェスト中にはない。マイナスの評価である。また、期日や目標設定、財源の裏付けはなく評価は低くならざるを得ない。
 また、医療分野であるが、増大する費用をどう抑え込めるのか、および医師不足や偏在に対しての記載はない。

 

 

■実質要件についての評価(0点/30点)

 まず、社会保障制度の持続可能性に関する記述は見当たらず。この点、マイナスの評価である。
31万2,000円の手当支給をはじめ、年金制度の一元化、後期高齢者医療制度廃止など、掲げられて政策は、民主党の当初の看板政策のリバイバルである。

 31万2,000円の手当支給の背後にある子どもへの着目、あるいは、年金制度一元化という大きな改革志向そのものは評価される。もっとも、前述のように、民主党政権でできなかったものが、なぜ、未来の党であれば実現できるのか、「特別会計の全面見直し」などいった抽象論ではない財源の具体的裏付け、工程の提示を伴う説明が不可欠である。

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