2012年衆議院選挙 マニフェスト評価(日本維新の会・経済政策)
■形式要件についての評価(7点/40点)
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日本維新の会のマニフェストは、「骨太2013-2016」と銘打った箇条書きの項目の羅列があるだけである。本来、こうした羅列は政策のアイデアとしか判断できず、その実行を担保する政党のガバナンスも疑わしいが、今回はあえてこれらを国民への説明と判断し、言論NPOの評価基準に基づいて評価する。 |
■実質要件についての評価(16点/30点)
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減税と規制緩和の組み合わせは、明らかに「小さな政府」志向であるが、そうしたビジョンは必ずしも具体的に示されていない。「公共工事拡大路線とは異なる経済成長を目指す」として、「競争力強化」の必要性と「農業・医療・福祉・保育の成長産業化」を謳っている点は概ね妥当な認識といえる。特筆されるのは、競争力の強化策として、「法人税減税、再投資税額控除制度導入」を挙げている点である。また、「競争政策三点セット」として、①補助金からバウチャーへ、供給者から消費者優先へ、②新規参入規制の撤廃、規制緩和、③敗者の破綻(はたん)処理などを掲げており、産業の新陳代謝を促す必要性を認識している点は、一定の評価ができる。 |